鍼灸も自分達の学生時代よりもはるかに身近になりました。
プロ選手やモデルさん、イチローに北島康介に海老蔵さんに道端ジェシカにタモリさん。
鍼灸愛好家の方々が増えました。
そんな中、患者さんが、息子が鍼灸師になりたいと言ってるが、実際どうですか?と言う話を聞かれました。
その時の話です。
まず自分が真っ先に言ったのが、鍼灸を5年続ける人は30人に一人。
次に開業鍼灸師ともなれば100人に1人。
本格的な治療をする鍼灸院は増えも減りもしないと言われています。
年輩者が引退し、実力者だけが残れる世界だからとも聞いた事が有ります。
ちなみにマッサージ主体や整骨院の半サービス業は、増えてます。
この中には主婦も含まれていますので現実はとても厳しいです。
※生活基盤を支える物が他に有る方も居ます(アパートやビルを主有している地主さんなどもいました)
基本的に、同級生の平均収入よりも低く、休日も少ないです。
良い所と言えば、疾患によって、お医者さんが治せない疾患でも治せる事。
プロ選手を治療するチャンスなど有りますが、これも簡単な道では有りません。
※トレーナーの世界も縦横のつながりで成り立っているので、組織に入る事は一生をかけるぐらいの気持ちが必要です。ただプロの場合、トレーナー組織の治療よりも個人で有名な所に行く人の方が多いかも知れません。
他にも、何ヶ月も治らない様な疾患が治った時にお礼を言われたり、お礼状や年賀状が届いた時、とてもうれしいです。
後、微妙な時代の流れですが、不況になるほど治療をする鍼灸院などは忙しくなり。
趣味で行くようなサービス業のリラクゼーションは暇になっているそうです。
景気のお陰で、お金にシビアになれば、気分や雰囲気、サービスよりも結果を優先させる人が増えるそうです。
これも、人それぞれでしょうが・・・。確かに、時代の流れなのか、父(鍼灸師)も自分も以前よりは「忙しい」と言う会話が増えています。
でも一番うれしいのは、治る瞬間です。
なんで?不思議だ!とか、色々なところ回って来てとか、喜びや嬉しさを共有できます。
ただ、もちろんですが、ぜんぜん良くならないわーと言われる事もあります。
後、おまけで言えば資格を複数持つ人もいます。
鍼灸・マッサージ・理学療法師・アスレッチックトレーナー・柔整(整骨院の資格)など。
一つの資格が安くても3年360万円で普通450万前後でしょうから2つ以上で色々考えれば1000万ほどかかります。
沢山持てば良いと言う訳でも有りませんが、意外と多いです。
整骨院の先生などは乱立時代なので、取りに行く方多いです。
この中で一番色々な疾患で治療効果が高いのが鍼灸ですが、鍼灸だけで平均収入は一番少ないです。
平均収入が一番多いのが柔整ですが、不正請求問題、コンビニを超える店舗数など問題も有ります。
※自分もこの資格を取れば鍼灸整骨院に出来ますが、不正請求無しではとても学費以上に稼げないので取りません。
一番貴重なのがアスレッチクトレーナーで体育大学出身者もしくは限られた専門学校で基本的に受験できますが難しい資格です。
こんな感じなので普通の親御さんはこんな険しい道は進めないのでは無いのでしょうか?
ただ自分の親は鍼灸の道を薦めます。
自分も覚悟を持ってやるならとても良い仕事だと思ってます。
人生の価値観は、それぞれですし、仕事を主に置くか、家族を主に置くか、趣味や楽しみを主に置くかで異なります。
ちなみに、齋藤先生に高校生が鍼灸師になりたいらしいけど、君ならどう言う?と聞いた所。
いいじゃないっすか!!と言ってました。
ただ、今年に入って3校ほど就職希望をされる鍼灸学校から電話を頂ましたが全て断っています。
求人も出していない自分の所に齋藤先生は突然自ら電話をくれました。
もう雇えませんが、学校が紹介する事を待つ人もいれば自ら動く人も居ます。
どちらも良し悪し有りますが、自分も意外とこう言った経験して来たので、どんな面接の受け答えよりも行動力を見れた気がします。
自分は、意外とこう言う点、大事な気がします。
最初に書きましたが100人に1人と考えれば、こういう行動力必要ですよね、多分。
徐々にですが、鍼灸保険医療も拡大しているようですし、今後の事は本当に読めません。
後は、自分の人生ですから、世がどうであれ、周りがどうであれ、どうなろうと自分次第と自分は思います。
えらそうに書きましたが、まだまだ自分も門前の小僧で有ります。