おはようございます。
佐々木です。
暑さ寒さも彼岸までとは言いますが、中々その通りだなと思う次第で、
昔の人は経験からこのように言ったのでしょうが、すごいですよね。
自分ならボケーっと過ごして、いつの間にか涼しくなったなー。ぐらいな感じだと思います。
季節を意識して過ごす事で、変化や必要な事を見出し、
一年通して上手く過ごしていたのだと思います。
同じ様に昔から秋というのは月が綺麗に見える季節ともされていますが、
そのような天体が綺麗に見えるという事はそれだけ空気が澄んで乾燥しているとも言えます。
夏の湿気を感じた後だと乾燥している事にありがたみを感じますが、
乾燥していることもそれはそれで身体に弊害が生じます。
一般的には空気が乾燥することによって風邪が流行ったりしますが、
乾燥した空気というのは、それを吸うだけで肺が疲れやすくなります。
例えるなら新品の風船と古いカピカピの風船、どちらが膨らみますか?といった感じでしょうか。
乾燥した空気を沢山吸えば肺自体が乾燥し、動きは悪くなり、息苦しくなります。
だから程よい湿り気を帯びた空気が肺にとっては好ましいのですが、
季節の変わり目というのはそれが判断しづらいというか、むしろ気持ち良さすら感じたりしますよね。
初めはそれで良いのでしょうが、そのまま続くと悪影響が出るのだと思います。
だからなのか、夏が旬の食べ物というのは水分を出す作用が多いのに対し、
秋が旬の食べ物というのは身体を潤す作用が多くなっています。
例えば代表的なものでいえば、林檎や柿といったものはそれに該当します。
乾燥気味の空気で咳込むような事が続く時に、林檎や柿で咳が止まったりするのはこの作用のおかげです。
「柿が赤くなると医者が青くなる」とか
「一日一個の林檎は医者を遠ざける」とか
栄養的にも良いのかもしれませんが、まず風邪を引きづらくしてくれるというのも謂れの一つかもしれませんね。
旬を感じる生き方というのは、
只その時美味しい物を頂くという訳ではなく、
その時期に合った性質の物を頂く事で健康的に過ごせるという利点があります。
今はハウス栽培などで好きな物を一年中いつでも食べられますが、
それでは得られない何かがあるという事を知って頂ければと思います。
そしてそれは鍼灸でも同じです。
鍼灸も症状だけではなく、季節や天気などでもやる事が変わってきます。
例えばこの夏であれば、
本来ならば夏の暑さで汗をかいて、ある程度は水分が排出されるものなのですが、
文明の利器により汗をあまりかかない人が増えましたので、
水っぽいような身体の方が結構いらっしゃいました。
そのままではやはり身体は重く、怠さを覚えますので、
こちらとしては水分の代謝を促す治療を考えて行ったりしています。
今年の秋はまだどうなるのか分かりませんので、
これからの皆さんの身体の感じを診て、治療を考えていこうかと思います。
皆さんも是非季節に合わせた生活を行って頂き、
元気に過ごして頂ければと思います。
宜しくお願い致します。