よく、温めた方が良いのか?冷やした方が良いのか?と言う質問を受けます。
近年、関節痛、アキレス腱、オスグット等には冷やすことが一般論です。
しかし、当院で、関節痛、アキレス腱炎、オスグットなど鍼で血流を改善させて、お灸で温めて更に血流を促がす方が圧倒的に改善している感じを受けていただいていると思います。
では何故、一般論では冷やすように言われているのでしょうか?
これは、冷やすと炎症を押さえる目的と発痛物質を押さえる作用が有るからです。
なので、鎮痛(痛み止め)を目的とする場合、痛みは感じにくくなります。
これを、生理学的に筋肉に何が起きているか考えてみます。
まず、筋肉には沢山の血管が有ります。
血管は、冷えると狭くなり、温めると広がります。
故障すると、故障部位の血管は広がり、発痛物質は血中に増えます。
そして、その信号を受け治療効果の有る血液成分が集まります。
ここで、冷やしてあげると、血管は狭くなり発痛物質も通りにくくなり痛み感覚を軽減します。
その反面、血管は狭くなり、筋肉は冷やしていると硬くなる性質も持ち合わせます。
治療する成分の集まりも悪くします。
(冬の体と夏の体は冬の方が硬いと思います。故障も冬に多く、夏は少ないです。お風呂上り、ジョグ後、筋肉が温かい方が可動域が大きくなります。)
筋断裂、肉離れ、ぎっくり腰(炎症性の物)のみは冷やさないといけませんが、この事は又今度に・・・。
鍼灸では治癒を早める為に、故障部位に鍼を刺し、お灸をします。
そうする事により、治癒期間は短く済みます。
急性の見極めは難しいので専門的知識が必要ですが、慢性痛の様な場合冷やしていてはいつまでも改善しにくくなります。
運動後に元気良く、むやみに冷やす人がいますが、その方の体は固そうじゃないですか?
これも、運動後にストレッチをする方なら、それが一番良いことを知っていると思います。
冷やすと気持ちよくクールダウンしますが、血管を狭めるなら、疲労を残す事が多くなると思いませんか?
日本は、CMでサプリメントも冷やすことも進めていますが、サプリメントは添加物の塊で長い目でみて肝機能を悪化させるリスクも有りますし、冷やすことは上記の様な可能性を秘めています。
本当に良いものは、飲んだり、貼ったり、冷やしたり、そんなに簡単ではありません。
十分にストレッチをすることだと思いますし、食事で取ることだと思います。
後、その他で、電気治療の良し悪しを聞かれたので簡単に説明しておきます。
電気治療について
基本的に、治る物ではありません(若干の改善を感じる人もいるかもしれませんが・・・)
気分の問題です。
低周波などの筋肉を震わせる電気のリスクは人によっては、更に筋肉が固くなります。
なので、年単位で電気を使っている人の、電気を当てていた場所はガチガチな事も少なくありません。
そして、電気でもマイクロ、短波系の物は、分子レベルで細胞を震わせ、その熱で患部を温めますが、結果一時楽にはなりますが、それもリスクがあります。
分子レベルで温める物で皆さんが良くご存知な物は電子レンジです。
電子レンジに入れるとお肉は固くなります。
(ちなみに数年以内に、防御壁(鉄の網)で囲わないと使用できなくなると言うウワサです。それ程人体に悪影響もあるマシーンです。)
どれも、完全に治る物では無く、そういった治療院で求められる、「安くて、沢山の事をしてくれる。」と言う期待に応えた物です。
一番は、鍼灸か人の手なんです。
機械で治れば自分達は必要有りません。
学生には期待が大きいかもしれませんが、そこに通う人は、治ると思って通っている人は20%で後は、安く揉んでくれるので来ている人が80%だと言うアンケート結果が以前医療雑誌に載っていました。
普通、アスリートは、整骨院には行かないんです。
もちろん有名な所にはいますけど、めったにいないと思います。
気持ちよさ、安さ、やってもらった感より「結果重視」なんです。
そして、必ず結果を求めて来られるのが鍼灸院なんです。
整体、マッサージ、整骨院は結果が共わなくても経営出来ますが、鍼灸院はそうは行きません。
結果が全てなんです。
なので鍼灸師は100人に1人しか生き残れません。
実は、厳しいんです。