あるベテラン鍼灸師さんのブログで、
私は時間をかけて一人一人の患者さんと向き合い。
私の患者さんの為に勉強し。
私の患者さんの為に悩める。
私は幸せ者である。
私は無名の鍼灸師である。
と書いてありました。
とても感慨深い一文でした。
実力の有る鍼灸師はいたる所にいると自分は思っています。
自分の父もスポーツ鍼灸のお師匠さんを見てもそう思います。
無名な先生方。
本当に技術だけで有名になれるほど日本は素直では無い。
有名な先生には、技術意外の有名になれるだけの社会性が必要である。
先日、物づくりの仕事をしている患者さんと、砲丸投げの玉を作っているおじさんの話になりました。
町工場の一角で世界のほとんどの砲丸投げ選手が使う玉が作り出されている。
見た目は、ただのおじさん。
作り方は特に隠さない。
誰にでも教える。
このおじさんの一言。
「いくらでも教えてやるが作れるかどうかは別物。」
自分はこの言葉に鳥肌が立ちました。
この患者さんも最後は、精密な機械でも感覚の世界だと言ってました。
自分もそう思います。
昔、お師匠さんに、コレがこうだから、この患者さんは痛いんだよと言われ、触っても全く解らない事がたくさん有りました。
30年鍼をし続けた先生が言いました。
「やっと解って来た。」
自分も無名の鍼灸師。
頑張ります。