一部のトッププロ選手の受けている鍼灸は、意外と東洋医学的な鍼灸です。
東洋医学とは気の概念も含めた治療の事です。
鍼灸でも、スポーツ鍼灸と、東洋医学的鍼灸では、病理が異なるので、治療内容も異なります。
簡単な話
東洋医学的鍼灸は、気を含めた概念で気の流れの経絡と言う物、ツボと言う物を使い刺します。
かたや
スポーツ鍼灸は、気は無い事が前提で、現代医療、筋肉、神経などを考え、トリガーポイント、モーターポイントに刺します。
私的に、双方、長短が有るのです。
スポーツ鍼灸は、速効性が有ります。
が、時として、限界が有ります。
かたや、東洋医学的な鍼灸は、根底、体質から改善させるので、速効性は薄いものの、スポーツ鍼灸では無理な物も改善をさせる可能性を多いに秘めます。
そして、何千年と言う経験に基づいた伝統医療です。
コレが、錦織圭の治療を見て、私なら治せる!と言って、嫁にドン引きされた由縁です。
単純に錦織圭が行った鍼灸がスポーツ鍼灸だったからです。
東洋医学を無視している方の鍼灸だったからです。
気?そんな物有るかっ!と言う方も多いと思います。
むしろ、戦後の日本では、負けた国の老人、先人の伝統を伝え聞かない若者が増えました。
これが、今は60代、50代の世代の方です。
そして勝った国の伝統を真似ました。
日本が伝統を排他して、西洋文化に染まった時代です。
即効性のある薬を買い求め、看病より手当より、安静より手術。
母乳を辞め、粉ミルクを買い。
神様、義理、思いやり、より、金、物質、権力主義になった時代です。
まあ、そんな時代背景も有り、西洋医学一色なのがこの世代の方です。
今の若者の方がむしろ鍼灸は身近です。
で、気は有ります。
私もコレが「気」デスと見せる事は出来ません。
ただ、その治療をする事で治る確率が高い事は確かです。
世界基準では46疾患の鍼灸適応症状が有ります。
運動器系から妊婦の逆子、更年期障害、自律神経、多種多様です。
この多種多様の治療の大半が東洋医学的な鍼灸に基づくものです。
意外と、最近、鍼灸師からの質問を受けてます。
肉離れがそんなに早く治るのか?
ちょいちょい治るよ!
マニアックすぎて、患者さんが見てもつまらないレベルかもしれません。
質問頂くのも、整骨院やスポーツ鍼灸の方です。
えーと、東洋医学が無い。気が無い。と言う前提で有れば。
私と同じ結果を出す事は無理な話です。
聞かれても、説明が困難です。
気は有る。と言う前提なら説明しようが有ります。
例えば、座骨神経の原因、根底に、東洋医学系なら、肝臓や脾臓、胃腸が絡む、それに伴う、相生相剋、症状、各学会や流派の病理、治療方法、が有りますよね?
かたや、スポーツ鍼灸の場合、臓器は絡まない。
と言う事は、もし、臓器の問題でその筋肉を硬くして、痛みや症状を出してる場合、対処療法デスよね?
この差が、東洋医学的鍼灸とスポーツ鍼灸の差です。
鍼灸のスタイルも、人生同様、その方の生き様そのものなので、良し悪しは私がとやかく言う物では有りません。
私は、一つの事と向き合うのが苦手です。
サーフィンをして、スノボーして、仕事にも楽しさを求める欲張りなタイプです。
なので、それ一本の人には、半端者と言われるタイプです。
ただ、半端者でも、それ一本の人より上を行けば、相手は黙る。
と言う変なシステムも覚えてしまいました。
例えば整骨院時代に他で副院長をしていた柔道整復師が居ました。
まあ良く有る話で、「鍼なんて、東洋医学なんて怪しくてしょうがない!」
と言う話を振られました。
軽く、喧嘩売ってますよね?
と言う事で、西洋医学的に膝の治療法の話を熱くしました。
それにまつわる筋肉の繋がり、神経の繋がり、脊椎・・・。
彼が着いて来られない知りえないほどに・・・。
ちょう意地悪ですけど・・・。
簡単に言えば、彼以上に筋肉も神経も血管も病理も知っていたんです。
膝は軟骨が減っているから治せない。彼はそれ以上勉強はしていないんです。
そんな常識が有る事は知っている。
けど、痛みを取る技術は有る。
寝れない人が寝るようになる技術は有る。
それは、西洋医学的にも有るけど、彼は、常識の範疇で若者の指導をしていた。
治せないのに、否定だけしててもくだらないですよね。
これが、怖い保険の世界感です。
治さなくても、患者さんは来るんですから・・・。
で、こんな事も有る程度ワンライン超えると変わった景色が見ます。
相手をリスペクトする世界観です。
流派も資格もそういう肩書では無く、お互いに尊重し合える関係。
うわっつらの同調では有りません。
相手を凄い技術者として認める世界観。
と言う事で私は、わざわざ海外まで行き、まんま、西洋医学系の鍼灸を受けていた錦織圭君を筋肉をろくに知らない東洋医学系の佐々木先生が治せる確率は相当高いと思って見てます。
そして意外とトップアスリートは東洋医学の鍼灸に行き。
古典に有るようなトレーニングもする。
けど、それが表面的に出る訳では有りません。
そう簡単に教えない。それがこの世界の一つでも有ります。
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