こんにちは。
佐々木です。
皆様は身体の緊張を取るのに有効なものといえば何か思い当たるものはありますか?
思い当るものがある方はそれで大丈夫ですが、
思い当るものが無い方はよく考えたり思い出してみて下さい。
こちらからオススメ出来るものはやはり鍼灸。
糸がピンと張った状態を緩めるのはお手のものです。
これが何でかと言われれば、
ゲートコントロール学説だストレス学説だ軸索反射だと色々あるのですが、
今回は東洋医学的に言えば、気を抜く事ができるからと言えます。
流れを変えるとも言えます。
緊張というのは本来、身体が興奮状態・臨戦態勢といった、
刺激に対していつでも反応が出来る様になっている状態です。
つまるところ、身体の外(表面)に気を向けている状態で、
刺激に対して敏感になっています。
現代なら仕事や勝負事だけでなく、蛍光灯やテレビ、PC、スマホ等の光なんかでも勝手に緊張しちゃいます。
こんな状態がいつまでも続けば消耗していくのは目に見えていて、
外に向けている分、内への気が相対的にみて少なくなります。
内への気が少なくなるというのは、体内の循環等の修復に使うものが少ないということです。
緊張が続いていれば結果的に、休んでも疲れが取れない、
身体を守ろうという臨戦態勢が度を過ぎ、身体が硬くなるといったことが起きます。
そうなると頚やら肩が痛い、頭が痛い、身体中が・・・となっていく訳です。
そしてどういう訳か冷えたり、なんてこともあります。
では何故気を抜くことで何が変わるのかと言う事になります。
気を抜くというと、気というモノが無くなってしまうように思えてしまいますが、
そういうわけではありません。
気は大半が体内を流れていますが、体表や体表に近い部分を流れるモノもあります。
体表を流れているものが過度な緊張、気が表面に偏ることで流れは悪くなっていきます。
その流れが悪くなっている所に、別の流れが合流しますとどうなるのでしょうか?
もちろん道路の渋滞が起こります。
道路の一部が渋滞することで、その後ろは詰まって動きが悪くなり、
渋滞の原因が改善されなければ、どんどん渋滞は長くなります。
そして、全身に満遍無く流れているものが、渋滞が起こっている所で集中してしまえば、
他の部分は相対的にみると量が減ります。これが冷えの要因の1つなのですが、
こんなことが身体の中で起こります。
ここまで来ると何となく解るかもしれませんが、
気を抜くというのはその原因の部分を抜く、取り除くということなんです。
取り除けば後ろにあった渋滞は流れ始め、
集まっていたモノは徐々に全身へまた流れていきます。
そうなれば結果的に少なくなっていた所は流れる量が増えて、
冷えも改善されるきっかけになるのです。
そして元々あった表面の緊張も、一旦流れ始めると自然と内に戻って行く為、緊張が取れていきます。
緊張というのはよく糸や線の様なものに例えられますが、
糸というのは最初にピンと張って置いても、時間が経つことで勝手にたわんでいきますし、
引っ張って張り続ければ、すぐに糸は切れてしまいます。
人も同じで緊張感が必要な時は張り直す必要があり、
それは逆に言えば緊張の無い時間、一旦糸を解く時間が必要なんだと思います。
旅行でも食事でも運動でも、一旦素に戻れるものがあればシッカリ行う様にして下さい。
思い当らない、時間がない等あれば鍼灸も一つの手なんです。
そんなお話でした。