肩甲下筋について
野球肩など肩の問題を抱える競技者も多いと思います。
しかも、4次元に入り組んだ筋肉を一般の方が理解していただく事は大変な事です。なので、回旋腱板(ローテーターカフ)と呼ばれる部分を理解して頂く為に一つずつ説明していきます。
棘上筋、小円筋、肩甲下筋、棘下筋。計4つです。
肩の故障を相手にするなら最低限必要な知識と思います。
まずは肩甲下筋です。
筋肉の付着部分は肩甲骨の裏側から始まり、上腕部の前面に付着します。
次に、作用(働きです)
動きとしては、→方向に腕を回す動作になります。
この動作を肩関節を上げて行う動作がボールを後ろから前に腕を回す動作になります。
ようは、野球で言うリリースするタイミングです。
なので、ボールを離す手前ぐらいや離す時痛いという場合この筋肉の阻害が予想できます。
筋肉の根っこが解れば、その根っこを離す事がストレッチで、その筋肉を短くさせる事がトレーニングです。
ここで問題になるのは、この筋肉は固定する事が主体の筋肉なので過度の付加を加えてトレーニングをしても意味をなさない事が有ります。過度の付加(重さ)を加えるとアウターと呼ばれる大きな筋肉、三角筋などが働いてしまうので、ゴムチューブを使うか自重で行うことが大切です。
書いて説明できるのは、今回この程度にして、経験してほしい事はディーク更家の動き自体が肩の可動域を広げてくれる運動と思われますので一回は行ってみてください。
1回といわず2、3回そうすれば、何か感じ取れるかもしれません。
そして、この肩甲下筋は様はわきの下の筋肉で肩甲骨と肋骨の間に位置します。
こう言うとき役に立つのが鍼灸です。
マッサージや電気では届かない、治らない物を治せてしまうのは、こう言う所の違いも大きいんです。
※おまけで言えば、わきの下で神経や血管を圧迫してしまう疾患もあり、そういう方が訴えるのが肘の痛みです。
肩も大事ですが、ココも大事です。
保険診療など短い時間で肘だけ揉んで場をしのいでいる方も、原因がこんな所に潜んでいる事も多いです。
もっと深い話をすれば、首まで問題の有る方が多いです。
コレが原因であれば、いつまでも肘が治る事は有りません。肘や膝など痛い場所だけを治療するのが一般的な医療だと思います。
でも、原因は意外とその場所でない事も多いんです。
棘下筋について
ルーズショルダーの基礎知識、棘上筋です。
付着部としては、肩甲骨背面上部から始まり、上腕上部に付着します。
画像では黄色い左向きの←の部分が骨の上を通っているように見えますが、実際は骨の下をくぐっています。
作用としては横に腕を上げる動作の補助筋です。
※様は、腕を横に上げる為に多くのアウターと呼ばれる大きな筋肉が働いているので、事実上、棘上筋は腕を持ち上げる動作には少しの%しか使われていません。
棘上筋の大事なお仕事は、腕をひきつけている事です。
この場合よくあるのが、少し肩鎖関節が外れている状態の方が腕が痛いとか、肩が痛いとかで来られます。
意外と多いのが、打撃系の格闘技やウェイトトレーニングなどです。
※ちなみに自分はスノーボードで外れました。
治すには、全般的な異常なハリを取り除き、痛くない状態を作り、インナーを鍛えると言う地味な努力が必要です。
僕もそうですが、これを治そうとする患者さんは、一日中腕を気がついたら肘を上げ下げしていました。
良い音でカリカリ鳴ったり、痛みが走る時は上手くできてないので中止します。
運動法も書いて説明できませんの聞きたい人は聞いて下さい。
意外とマニアックなので、ネットでその辺のを調べても出てくる技では有りません。
棘下筋について
今回は、棘下筋です。
野球肩、五十肩、上腕二頭筋腱炎、肩や腕にまつわる症状で「痛っーーー!」というような治療を受けた後、あれ?痛くなくなってる。
動く!と思っていただいてると思っています
付着部としては、肩甲骨背面下部から始まり、上腕上部に付着します。
作用としては横に腕を青い→方向に回転させる筋です。
※ピッチャーで言えば振りかぶる時に痛む筋肉です。
意外と、一番大事かもしれません。
詳しくは、最後のまとめで説明します。
小円筋について
ラストの小円筋です。
付着部は、肩甲骨下方から上腕骨の裏側です。
この筋も後ろに腕を引く時に縮みます。
ここで、肩の痛みに散々泣いた自分が、散々調べた結果、色々な治療法が有ります。
手術。チューブトレーニング。鍼灸。マッサージ。理学療法などなど。
まとめ
自分の場合、野球では有りませんが症状は同じです。
スノーボードによる脱臼が始まりです。
正式名称は腱板炎や上腕二頭筋腱炎などです。
片方の肩は肩鎖関節も外れてしまいました。
※ちなみに、自分は元水泳部です。ルーズショルダーはスイマーにも出ます。
それは、さて置き、自分も色々な努力をしてきました。
※ちなみにルーズショルダーは、自己ケアできない人には治せないと思います。
競技をしていれば毎日の様にする事が必要と思います。
なので、完治すると言う表現は、いけないかもしれません。良くは出来る方法を正しく続ければ、良い状態は手に入れられると思います。
恐らく、100%元の状態を手に入れる事は奇跡的な確率と思います。これは、難しい疾患においての基本ですが、本人の努力無くして100%にはなりません。後は、その人にとってどれだけの重要性をもっているのか、その為にどれだけ出来るのかだと思います。
なので、当院で劇的に改善される人の大半は努力が出来る人であり、体の状態を一番に考えられる人だと思います。
自分自身が持っている症状は治療家にとってはとても財産になります。
整形、整骨院、整体、カイロ、鍼灸、各流派で治療をしてきましたが、結果的に自分の考えは、肩の故障にはこの回旋腱板にまつわる筋肉と上腕二頭筋、大胸筋のバランスが乱れ、痛みを起している事が多いと考えています。
この周辺の問題の筋肉を緩める事で可動域は広がり痛みは軽減されます。
そして、インナーマッスルを鍛える前に出来る限りニュートラルな状態を作ってからはじめるべきです。
治療をする前にチューブトレーニングを行うと、痛みや、コリコリ音が鳴る上、狭い可動域でのトレーニングになってしまいます。
なので可動域を出す事が重要です。
そして、可動域を出す事に関しては自分の知る限り鍼灸が段違いに効果的です。
オススメの治療法は、鍼灸をした後、理学療法(リハビリの先生)のPNFを行い元の可動域を手に入れた時点で、インナーマッスルのトレーニングをしていきます。
自分の場合こうする事でかなり良い効果を手に入れる事が出来ました。
他にも色々な方法が有るかもしれませんが、自分の場合鍼を刺す事で、出来なかった動きが出来る様になります。
その後、PNFをしてもらう事で更にスムーズな動きが手に入りました。
自分の中では最高の状態でした。
※ただ、自分で可動域のトレーニングをサボれば元のもくあみです。
私生活には問題は無く肩の痛みは無いですが、残念ですが一度故障した肩は、疲労すれば、悪い方向に行きたがってしまいます。
ベストな状態を維持する事は意外と大変な事です。