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頚椎症の治療論

頚椎症というのは背骨の頚の部分にあたる頚椎から起こる症状として、頚から腕、指先までの痛みや痺れ、だるさなどを総称したものを言います。首の痛みや肩こりといったものは慣れてくると、支障があまり無いからなのか、これが普通だからと放っておく方も多いように感じます。そのままにして置けば、我慢出来ないほどの痛みになってきたり、ピリピリとした痺れが出てくるようになったりして、非常に不快なものになりかねません。それを回避するためにも早めのアプローチをオススメ致します。

頚椎症の 主な原因としては、頚の骨のズレや、それに伴って起きる付近の筋の硬直など、神経の通り道が狭くなり、神経や血液の流れが悪くなることで神経痛や痺れが起こることがほとんどと言われています。

具体的にどういった症状が起きているのかを、解剖的観点から見て頂くと理解が深まりますので、図を交えて説明させて頂きます。

脊椎

上の図は背骨(脊椎)の図になりますが、頚椎が7個、胸椎が12個、腰椎が5個、仙椎、尾骨から構成されていて、それぞれの隙間から身体の末端へ伸びる神経が出ていたり、横突起と呼ばれる横の突起の部分に筋肉が付着していたりします。
この脊椎がズレたり、筋肉が硬直したりすることによって神経や血管の通り道が狭窄されてしまい、神経の伝達を阻害、妨害し、痺れや痛みが出ると言われています。

頚部筋肉前

頚部筋肉横

上2つは頚椎の横突起から付着している筋肉や、それに重なるようにある筋肉の図になります。
頚の周りだけでこれだけの筋肉がありますので、どれかの筋肉が硬直するだけでも、動きに制限が出たり、血管や神経の流れを阻害してしまうことが解るかと思います。

何故これだけの筋肉が付いているのかというと、頭の重さがその理由に挙げられます。頭の重さは成人だと大体体重の10%と言われていますが、それだけの重さのものを頚椎の細い骨だけで支えるのはやはり無理があって、それをフォローする為にこれだけの筋肉が付いていると考えられます。
しかし、それだけフォローするものがあったとしても、負担が大きいことには間違いありません。同じ姿勢をとる事が多かったり、頭部、頚への衝撃などで筋の硬直が起こりやすく、日頃からケアや注意を払っていないと痛みや痺れの原因となりやすい部位でもあります。

デルマトーム

上の図はデルマトームというものですが、これは部分毎の皮膚知覚がどの神経によって感じられているのかを分けたものになります。
皮膚感覚からどこの脊椎に異常があるのかを判断するのに役立ちます。皮膚知覚は、皮膚で受けた刺激を神経によって脊椎の中の脊髄へ送り、それを更に脳が受けて感覚として処理します。
しかし途中の経路、例えば脊椎の所などで異常があれば、感覚が正常に伝わらなくなってしまいます。

治療に利用する場合は、親指が痺れたり、冷感もしくは温感があり感覚が変だ、となれば、C6、頚椎の6番目からの流れが悪いと判断でき、その付近に硬結やズレがないか判断して治療を施す事ができます。

話は変わりますが、当院では刺激の強いマッサージを推奨しておりません。
というのも、上の方にある筋肉の図でも分かるように、頚の周りというのは幾重にも筋肉が重なっていて、マッサージなどの指で圧すような技術になりますと、固まっていない筋肉まで圧す事になります。
仮に深層部の筋肉を刺激しようとした場合、必然的にその上に乗っかった筋肉には深層部の筋肉以上の力がかかり、繊維や血管を潰してしまい、後に硬結やコリの元となってしまいます。
硬結が出来るだけならまだしも、脊椎には横突起という骨の出っ張りが横にあるのですが、これが思ったよりも脆い為、指圧する際に指で折ってしまう事故もございます。その為マッサージで頚を弄るというのは、構造をしっかりと理解した上で相当な熟練が必要となるかと思いますが、実際の所、町のマッサージ屋さんでこれを理解されている方はどれだけいるのか、といった感じです。
国家資格を取る為に勉強してきた方、相当な年数を重ね学んで来た方、そういった方というのは全体数から見るとかなり少ない割合ですので、出会える率はかなり低いかと思います。

手前味噌な話で申し訳ないのですが、そういった事故もなく、無駄な硬結を作らずに固まってしまった筋肉、組織だけをピンポイントに緩めることができるのは鍼灸ぐらいだと思います。
また、脊椎の脇を治療する事が容易なのと、そこから出る神経支配まで考えながら、詰まりなども解消していくことができます。
付近の筋肉を傷つけることなく治療する為、予後が良く、再発しにくいのも利点の一つかと思います。

前置きが長くなってしまいましたが、痛みや痺れが起きる原因として多いのが筋の硬直です。
そして筋の硬直が起こる原因として多いのは、近年だとデスクワークや運転、スマホ等です。これらをしている時の姿勢は猫背、猫頚になっていることが多く、更に光や緊張によって筋緊張が促され、頚の筋肉が縮んだまま固まってしまっています。
その状態で頚椎が固定されるのをストレートネックと呼ばれ、本来カーブしている頚椎が真っ直ぐ伸びて力を分散できなくなります。
カーブがあることによって脊椎一つ一つへの負担が減り、難なく重い頭を支える事ができますが、真っ直ぐの場合は上から掛かる力が一番下の頚椎に集中してしまいます。そして一個だけボコッとズレてきて痛みや痺れなどの原因となります。てこの原理をイメージして頂くのが良いかと思います。そんな頚を支える為に頚回りの筋肉がガッチリと固まるのですが、それが強い肩こりや首の痛みに繋がります。

間の脊椎も真っ直ぐに力が掛かるせいで骨と骨の隙間が狭くなり、隙間から出ている神経や血管を流れを阻害してしまいます。そうなれば神経の伝達も悪くなり、血流も悪くなり、周囲の筋が痩せ、動きが悪くなり・・・ といった流れになります。
重い物を持つ事が多い方なども、同じ様なことが起きやすく、物を持った時に腕から頚へ緊張が起き、繰り返すことで、緊張が抜けなくなっていくということが起きます。

また腹筋が強すぎることも問題で、腹筋が強すぎると、身体が前に収縮している為に全体的に丸まりやすく、頚猫背になりがちです。
ボディービルダーの身体なんかを見れば解りますが、少し猫背気味になっています。
腹筋を伸ばしてあげることも大事ですので、思い当る節がある方はまず腹筋を伸ばすことから始めてみるのもオススメです。
こういうお腹が固い状態になっている方というのは、伸ばすのも辛いですし、背筋を伸ばしてキープするのがあまり得意ではないと思います。鍼灸で頚周りとお腹を緩めれば、背筋を伸ばすのもキープしやすくなり、自然と姿勢も改善しやすくなります。

ただ、腹筋が強すぎたり、お腹が固くなるのは別の理由も存在します。
それが胃腸の存在です。頚からでる神経に胃腸が関わってくるのですが、頚が固まっていると流れが阻害され、胃腸の動きが悪くなってしまいます。その際に動きの悪い胃腸を守る為にお腹が固くなるという反応が出ます。逆も然りで、胃腸の状態が悪ければ頚に刺激が返り、頚が固まってしまいます。
つまり、頚が固くなる事で胃腸が悪くなり、胃腸が悪くなることでお腹が固くなり、お腹が固くなることで姿勢が悪くなって頚が悪くなる。逆順も然り、どのタイミングからでも、このサイクルに嵌ってしまうと悪い方向へ転がって行きますので注意が必要です。
胃腸症状については別のページに考え方を載せておりますので、そちらもご参考になさって頂けるとより考えが深まるかと思います。

肩こり一つ治すのにここまで考えるのも大変かもしれませんが、それ以上の痛みや痺れなどがあるのであれば、ここまで考えてあげた方が早く治るかと思います。

頚椎症一口メモ

頚椎症というのは痛みだけではなく、性格も変わってしまう方がいます。
これは頚に痛みを感じる事で交感神経が優位に働き、興奮、緊張状態になり、ストレスや刺激に対して敏感になっている為で、いつもなら気にならない様な些細なことでイライラしたり、気が短くなりやすくなります。

頚の痛みもだけど、昔に比べて性格が悪くなった、少し喧々するなと思ったら要注意です。胃の調子も同じように性格を左右する場合がありますので、同時に違和感を感じる様な方は少し身体に気を遣ってあげて下さい。