頚椎症について

頚椎症の治療論

ご覧頂きありがとうございます。
スマホ病、ストレートネック、頚椎ヘルニア、五十肩、寝違え、どれもとても辛い症状ですが、頚椎症と呼ばれるこれらを治すのには病院の薬や湿布、整骨院の電気やマッサージでは治りません。でも鍼灸ならばそれをどうにかできます。しばしお話にお付き合い頂ければ幸いです。

という事で今、にっちもさっちもいかない様な首の痛みに耐えながらご覧頂いている事と思います。その状態で膨大な量の文を読むのは大変かと思いますので、初めにお伝えさせて頂きたい事として、日々の生活によって出来た頚椎症は必ず治ります。

治す意識を持てれば

ですが、その意識を持って来て頂ければ必ず治せますし、治します。
症状は辛いとは思いますが、頚の治療というのはコツが解れば比較的簡単な部類に入ります。だから必要なのはまず一歩を踏み出して頂く事。それだけできれば、後はすんなりかと思います。
ただ、その一歩がなかなか踏み出せないのが頚椎症の特徴でもありますので、無理強いは致しません。それでも少し興味があるという方は、この先をお読み頂ければ幸いです。

当院の治療

当院ではトリガーポイントと東洋医学の考えを合わせたもので治療を行っています。
技術的な面も必要ですが、それと同じくらい必要なものとして、患者さんの教育があります。恐らく初めに説明が必要なのは教育の部分かと思います。教育というとちょっと厳しそうにも感じますが、完治する為に必要な事は患者さんとぶつかる事になったとしても何度でも言わせて頂きます。何故ならそれが最後は財産になる事を知っているからです。
普段の生活という部分においては、食生活について、運動について、睡眠について、仕事に趣味や日々の悩みなど、気になる事があればその都度伺う事があると思います。その中に現在の症状に繋がるヒントや答えが隠されていると思っているので、改善できるものがあれば改善して頂き、素早く完治を目指そうというのが、こちらの狙いです。
予めこの様に言ってしまうと身構えてしまうかもしれませんが、あくまでそういった気構え、スタンスの話ですので、最初はそんなに身構え無くても大丈夫かと思います。ただ、あまりに治る事と逆行する様なことをされていると、その時はどうなるか分かりません…。

なんて少し脅しめいた事も言いましたが、少しトリガーポイントについてもお話させて下さい。
筋膜リリースなどが流行っている昨今ですが、鍼灸でも同様に、なんなら筋膜リリースによって考えられるリスクを回避しながら効果を得られます。

筋膜リリースというのは、筋肉を包む「筋膜」というものが捻じれたり、癒着したりすることで筋肉の動きを阻害し、疼痛などを引き起こしているものを、上手く捻じれを戻したり、癒着を剥がしたりして、「筋膜」及び筋肉を本来の状態に戻す事によって痛みが取れると考えます。
しかし、筋膜リリースの多くはトリガーポイントという痛みの引き金となる点にフォーカスし、主に圧すような刺激によって「筋膜」の状態を改善させようとします。この場合、「筋膜」自体は確かに改善され、痛みの緩和などが起こる事が考えられますが、問題は圧す事によって、筋組織の破壊が行われ、その後修復の際に筋組織に塊が出来る事が考えられます。これはマッサージにおいても同じことが言えます。

鍼でもトリガーポイントというのはよく使われるもので、筋膜リリース風にいうのであれば鍼によって一度癒着部分を破壊して、その後身体が自己治癒力によって、元の正常な状態に戻ってくるというものになります。ただ、鍼と手技による大きな違いとして、鍼によって破壊される部分というのは、指や筋膜リリースで使われる器具の様に広い範囲での破壊ではなく、本当にピンポイントな部分にしか組織の破壊は行われません。自己治癒によってあっと言う間に修復され、その分負担が少なく、塊が出来るというリスクも避けられる為、悪化させる事がまずありません。
また「責任トリガー」という部分も考えて治療を行います。「責任トリガー」というのはトリガーポイントが出来る原因となっている部分で、トリガーポイントのトリガーポイントといった感じです。
この考え方は東洋医学の経絡の考えとも近いものがあり、実際に経絡上との結びつきも一緒に考える事で更に深部から改善をさせる事ができます。それが筋肉だけではなく、内臓からの影響もざらにあるものですので、そういった症状も一緒にカバーする事ができます。

回数を重ねればそれだけ改善が見られますので、一度だけでは無く、二度三度と来て頂ければ、安定した改善が見られます。より良い結果を求めるのなら、初めから何度か治療をするような頭で受けて頂ければ、心にもゆとりを持って治療に当たれるかと思います。

一部ですが頚椎症の治療アンケートもございますのでご参照下さい。(頚椎症アンケート)
当院を選んで頂ければ、一生懸命全力で治療をさせて頂きますので宜しくお願い致します。少し余裕が出来たら下記の内容に目を通して頂ければ幸いです。

いわゆる頚椎症とは

頚椎症というのは背骨の頚の部分にあたる頚椎から起こる症状として、頚から腕、指先までの痛みや痺れ、だるさなどを総称したものを指し、一般的な症状名で言うと、先ほども挙げたような、頚椎ヘルニア、 五十肩(四十肩) 、寝違え、むち打ち症、胸郭出口症候群、ストレートネック、などが挙げられます。人によっては頚のコリから頭痛も併発しますよね。
これらの症状というのは日常的にも身近に感じやすいものですが、痛みが強くなったりすると、振り返るのもぎこちなくなったり、眠るに眠れず、寝返りをうつのも一苦労、何か物を持つにしても辛くて持てない、運転も怖くなったりと、とても辛い症状かと思います。

その辛さをどうにかしようと様々な治療を考えたり、実際に受けてこられた事と思います。病院や整骨院にマッサージ、この辺りの治療は定番だと思うのですが、段々とその効果も薄れ、このままではいけないと思って、今このページを見て頂いているのではないのでしょうか。是非このページだけでも一通り目を通して頂いて、その首の症状を治す事に役立てて頂ければ幸いです。

恐らくですが、初めの頃はただの肩こり程度のものから始まってるかと思いますが、首の痛みや肩こりといったものは慣れてくると、日常生活に支障があまり出ないからなのか、これが普通だからと放っておく方も多いように感じます。そのままにして置けば、先ほどのようないずれ我慢出来ないほどの痛みになってきたり、頚が回らない、肩が挙がらない、ピリピリとした痺れが出てくるようになったりして、非常に不快なものになりかねません。
そんな不快なものは誰だって嫌だと思います。自分でも嫌です。だからそうならない為にも早めのアプローチをオススメ致します。
大抵の頚の症状は早い内から対処できれば、1,2回といった少ない回数で改善が見られます。ご自身でケアする事も考えて頂ければ1回で管理できるようになる方もいます。
江戸時代より神経痛には鍼灸と言われていたようですから、怖がらずに一度受けて頂ければと思います。
鍼灸の安全性については、今世の中に出ている治療の中でも一番安全なものです。マッサージ屋さんやカイロプラクティックといったものは無資格で行われているものがほとんどですし、整骨院も何も考えずにルーティンを熟すだけの所が多く、学生が対応している所も多くあります。その点鍼灸院というのは原則、はり・きゅうの国家資格を持っている事が前提ですので、ちゃんと身体の事についても勉強してきた者が施術を行う為、事故も少ないです。
この点について気になる方は調べてみて頂けると助かります。一応参考までに。(国民生活センター)

話は戻りまして、頚椎症の主な原因としては、頚の骨のズレや、それに伴って起きる付近の筋の硬直など、神経の通り道が狭くなり、神経や血液の流れが悪くなることで神経痛や痺れが起こることがほとんどと言われています。なぜそうなるのかを知って頂く為に、次は頚についてお話させて頂きます。

頚について

具体的にどういった症状が起きているのかを、解剖的観点から見て頂くと理解が深まりますので、図を交えて説明させて頂きます。

脊椎

上の図は背骨(脊椎)の図になりますが、頚椎が7個、胸椎が12個、腰椎が5個、仙椎、尾骨から構成されていて、それぞれの隙間から身体の末端へ伸びる神経が出ていたり、横突起と呼ばれる横の突起の部分に筋肉が付着していたりします。
この脊椎がズレたり、筋肉が硬直したりすることによって神経や血管の通り道が狭窄されてしまい、神経の伝達を阻害、妨害し、痺れや痛みが出ると言われています。

頚部筋肉前面
頚部筋肉側面

上2つは頚椎の横突起から付着している筋肉や、それに重なるようにある筋肉の図になります。
頚の周りだけでこれだけの筋肉がありますので、どれかの筋肉が硬直するだけでも、動きに制限が出たり、血管や神経の流れを阻害してしまうことが解るかと思います。

何故これだけの筋肉が付いているのかというと、頭の重さがその理由に挙げられます。頭の重さは成人だと大体体重の10%と言われていますが、それだけの重さのものを頚椎の細い骨だけで支えるのはやはり無理があって、それをフォローする為にこれだけの筋肉が付いていると考えられます。
しかし、それだけフォローするものがあったとしても、負担が大きいことには間違いありません。同じ姿勢をとる事が多かったり、頭部、頚への衝撃などで筋の硬直が起こりやすく、日頃からケアや注意を払っていないと痛みや痺れの原因となりやすい部位でもあります。

デルマトーム

上の図はデルマトームというものですが、これは部分毎の皮膚知覚がどの神経によって感じられているのかを分けたものになります。
皮膚感覚からどこの脊椎に異常があるのかを判断するのに役立ちます。皮膚知覚は、皮膚で受けた刺激を神経によって脊椎の中の脊髄へ送り、それを更に脳が受けて感覚として処理します。
しかし途中の経路、例えば脊椎の所などで異常があれば、感覚が正常に伝わらなくなってしまいます。

治療に利用する場合は、親指が痺れたり、冷感もしくは温感があり感覚が変だ、となれば、C6、頚椎の6番目からの流れが悪いと判断でき、その付近に硬結やズレがないか判断して治療を施す事ができます。

治療の選択

話は変わりますが、当院では刺激の強いマッサージを推奨しておりません。
自分自身、マッサージ、カイロプラクティック、整骨院といった業界で勤務し、経験してきたからこそ言える話だと思います。
上の方にある筋肉の図でも分かるように、頚の周りというのは幾重にも筋肉が重なっていて、マッサージなどの指で圧すような技術になりますと、固まっていない筋肉まで圧す事になります。
仮に深層部の筋肉を刺激しようとした場合、必然的にその上に乗っかった筋肉には深層部の筋肉以上の力がかかり、繊維や血管を潰してしまい、後に硬結やコリの元となってしまいます。
硬結が出来るだけならまだしも、脊椎には横突起という骨の出っ張りが横にあるのですが、これが思ったよりも脆い為、指圧する際に指で折ってしまう事故もございます。その為マッサージで頚を弄るというのは、構造をしっかりと理解した上で相当な熟練が必要となるかと思いますが、実際の所、町のマッサージ屋さんでこれを理解されている方はどれだけいるのか、といった感じです。
国家資格を取る為に勉強してきた方、相当な年数を重ね学んで来た方、そういった方というのは全体数から見るとかなり少ない割合ですので、出会える率はかなり低いかと思います。
そういう意味ではカイロプラクティックも同様に良い物に出会える率というのはかなり低いです。そもそも自分が働いて学んだ経験から言わせて頂くと、カイロプラクティックによって骨を綺麗に並びなおす事は不可能です。
その上でカイロプラクティックについて更にお話させて頂くと、日本のカイロプラクティックに資格というものは存在しません。アメリカではカイロプラクティックも立派な医療として扱っていて、そちらで勉強をしてきた方であれば安心ですが、そのような触れ込みもなくやっている方はかなり危険なように思えます。施術を行うのに厳しい条件もなく身体を触り、カイロプラクティックのような骨をボキボキとやるような施術法であれば、いつ事故が起きても不思議ではないと思います。
事故まではいかなくても、当院の患者さんの中にも散々カイロプラクティックを受けてこられて、骨がガチャガチャにズレてしまっていた方が相当数いらっしゃいます。そうなれば、頚の痛みが出続けるのも当たり前ですし、痛いからといって更に施術を受ける事で悪化するのもざらです。

手前味噌な話で申し訳ないのですが、そういった事故もなく、無駄な硬結を作らずに固まってしまった筋肉、組織だけをピンポイントに緩めることができるのは鍼灸ぐらいだと思います。
また、脊椎の脇を治療する事が容易なのと、そこから出る神経支配まで考えながら、詰まりなども解消していくことができます。
付近の筋肉や骨を傷つけることなく治療する為、予後が良く、再発しにくいのも利点の一つかと思います。

骨の並びも周りの筋肉が緩むことで、日頃のウォーキングなどで自然と綺麗に並んでいきます。骨がズレている場合は1回でどうこう出来るものではありませんが、工夫次第でちゃんと治しきる事が出来るものですので、痛みから解放されたいのであれば、腰を据えて真剣に治療と向き合って頂く事をオススメ致します。

原因となるもの

前置きが長くなってしまいましたが、痛みや痺れが起きる原因として多いのが筋の硬直です。
そして筋の硬直が起こる原因として多いのは、近年だとデスクワークや運転、スマホ等です。これらをしている時の姿勢は猫背、猫頚になっていることが多く、更に光や緊張によって筋緊張が促され、頚の筋肉が縮んだまま固まってしまっています。
その状態で頚椎が固定されるのをストレートネックと呼ばれ、本来カーブしている頚椎が真っ直ぐ伸びて力を分散できなくなります。
カーブがあることによって脊椎一つ一つへの負担が減り、難なく重い頭を支える事ができますが、真っ直ぐの場合は上から掛かる力が一番下の頚椎に集中してしまいます。そして一個だけボコッとズレてきて痛みや痺れなどの原因となります。てこの原理をイメージして頂くのが良いかと思います。そんな頚を支える為に頚回りの筋肉がガッチリと固まるのですが、それが強い肩こりや首の痛みに繋がります。

間の脊椎も真っ直ぐに力が掛かるせいで骨と骨の隙間が狭くなり、隙間から出ている神経や血管を流れを阻害してしまいます。そうなれば神経の伝達も悪くなり、血流も悪くなり、周囲の筋が痩せ、動きが悪くなり・・・ といった流れになります。
重い物を持つ事が多い方なども、同じ様なことが起きやすく、物を持った時に腕から頚へ緊張が起き、繰り返すことで、緊張が抜けなくなっていくということが起きます。

また腹筋が強すぎることも問題で、腹筋が強すぎると、身体が前に収縮している為に全体的に丸まりやすく、頚猫背になりがちです。
ボディービルダーの身体なんかを見れば解りますが、少し猫背気味になっています。
腹筋を伸ばしてあげることも大事ですので、思い当る節がある方はまず腹筋を伸ばすことから始めてみるのもオススメです。
こういうお腹が固い状態になっている方というのは、伸ばすのも辛いですし、背筋を伸ばしてキープするのがあまり得意ではないと思います。鍼灸で頚周りとお腹を緩めれば、背筋を伸ばすのもキープしやすくなり、自然と姿勢も改善しやすくなります。

内臓の影響

首の痛みや肩のコリというのは、結果的には筋の緊張によるものですが、その緊張を生む原因というのは筋肉の疲労だけではなく、内臓によるものもあります。
例えば左肩に出る場合は心臓の絡みがあったりします。
いくらアプローチをしても解消されない症状なんかは内臓から来ている確率が高いですが、大体の方がそこまで考えてはいないからです。

腹筋が強すぎたり、お腹が固くなるのは別の理由も存在します。
それが胃腸の存在です。頚からでる神経に胃腸が関わってくるのですが、頚が固まっていると流れが阻害され、胃腸の動きが悪くなってしまいます。その際に動きの悪い胃腸を守る為にお腹が固くなるという反応が出ます。逆も然りで、胃腸の状態が悪ければ頚に刺激が返り、頚が固まってしまいます。
つまり、頚が固くなる事で胃腸が悪くなり、胃腸が悪くなることでお腹が固くなり、お腹が固くなることで姿勢が悪くなって頚が悪くなる。逆順も然り、どのタイミングからでも、このサイクルに嵌ってしまうと悪い方向へ転がって行きますので注意が必要です。

足の陽明胃経

これは胃の経絡になるのですが、足の指先からお腹、頚、頭と伸びていきます。この経絡の流れが阻害されれば胃の状態が悪くなると考えると、頚が悪くなれば胃が悪くなるといった、先ほどの話も少し想像が付きやすくなるのではないかと思います。
胃腸症状については別のページに考え方を載せておりますので、そちらもご参考になさって頂けるとより考えが深まるかと思います。

肩こり一つ治すのにここまで考えるのも大変かもしれませんが、それ以上の痛みや痺れなどがあるのであれば、ここまで考えてあげた方が早く治るかと思います。

頚椎症について(おまけ)

頚椎症というのは痛みだけではなく、性格も変わってしまう方がいます。
これは頚に痛みを感じる事で交感神経が優位に働き、興奮、緊張状態になり、ストレスや刺激に対して敏感になっている為で、いつもなら気にならない様な些細なことでイライラしたり、気が短くなりやすくなります。

頚の痛みもだけど、昔に比べて性格が悪くなった、少し喧々するなと思ったら要注意です。胃の調子も同じように性格を左右する場合がありますので、同時に違和感を感じる様な方は少し身体に気を遣ってあげて下さい。

投稿日:2019年4月2日 更新日:

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